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2016.01.17

ロボットアニメ小史(旧記事再掲)

世間で何となく通用している(ように見える)「スーパーロボット物とリアルロボット物」という区分、あるいは「古き良き熱血ロボットアニメ」というような表現は有意なのだろうか? 以下『マジンガーZ』以降現代に至るまでの「TVロボットアニメ」の量的な変化に着目して少し考えてみたい。
 なお、原則として「地上波のTVアニメ」を対象として、主観が入りすぎないようにするために「その年にスタートした番組」の数をカウントし、ロボットアニメか否かがあやふやなボーダーライン上の作品についてはなるべく積極的に数に含めるようにした。

●1972年
 この年の末に『マジンガーZ』が始まる。『マジンガーZ』は確かにエポックメイキングな傑作だが、決して突然変異的に孤立した作品ではない。世は71年の『スペクトルマン』『仮面ライダー』『帰ってきたウルトラマン』などが口火を切った「変身・怪獣ブーム」の真っ最中だった。アニメでも『月光仮面』『ガッチャマン』『デビルマン』『アストロガンガー』など、その流れを受けた作品が頻出し、その中で『マジンガーZ』は生まれたのだ。「機械獣」は文字通り「怪獣」の変種と見るべきだろう。

●1973~4年
『マジンガーZ』の影響は、実はこの頃まだ顕在化しない。特撮では73年に(企画そのものは『マジンガー』より早かったとも言われる)『レッドバロン』や『ジャンボーグA』など「巨大ヒーローの一形態」としてロボットが導入されるが、アニメでは『ゲッターロボ』の開始が74年4月。実に『マジンガー』開始から1年3ヶ月が経過してからの事である。その半年後『マジンガー』は『グレートマジンガー』にバトンタッチ。同じ頃にSF大河ロマンを志向する『宇宙戦艦ヤマト』やタツノコお得意の肉弾アクション『破裏拳ポリマー』が始まっている。この時期、ロボットアニメはまだ「ダイナミックプロ&東映動画」組特有の「お家芸」でしかなかったのだ。

●1975年
 4月に『勇者ライディーン』が開始。東映&ダイナミック系以外による初のロボットアニメは『ゲッターロボ』のちょうど一年後、『マジンガーZ』から数えて2年以上が経過してからの事だった。また『ゲッターロボ』が『G』に、『グレート』が『グレンダイザー』に移行。さらにタカラがメインスポンサーとなって新路線『鋼鉄ジーグ』が開始。
 この年に始まったロボットアニメは4作品だが、製作会社・スポンサーとも新たな会社が参入し、ようやく「産業としてのロボットアニメ」の価値が認められたと言えよう。

●1976年
 76年にスタートしたロボットアニメは一気に7本。『ガイキング』『ゴーダム』『コン・バトラーV』『グロイザーX』『マシーンブラスター』『ガ・キーン』『ダイアポロン』(『ダイアポロンII』もある……一応)。本数ばかりでなく、製作会社・提供とも多数の新規参入が見られる。TBS、東京12チャンネル(当時)、テレビ朝日なども加わり、在京民放キー局全てがロボットアニメに手を出した事になる。
 また、早くも「巨大母艦+ロボット」「合体」「変形」「複数のロボットによるチーム」など、ガジェット的なバリエーションが広がったのも注目に値するだろう。
 加えて、前年に『ウルトラマンレオ』『仮面ライダーストロンガー』が終了し、子供番組の主流が特撮からアニメに傾きだした時代でもある。

●1977年
 新たに始まったロボットアニメは6本。数で言えば前年比横這いと見ていいだろう。『メカンダーロボ』『ギンガイザー』『バラタック』『ボルテスV』『ザンボット3』、そして『ダンガードA』だ。『ダンガードA』は同年夏に公開された劇場版『宇宙戦艦ヤマト』で口火を切る「松本零士ブーム」とも関わっている。この「松本ブーム」と、同じ時期のスーパーカーブームの影響は、翌年の数字に露骨に現れる事になるのだ。

●1978年
 この年は僅か3本。『ダイモス』『ダイターン3』『ダイケンゴー』の「3ダイロボットアニメ」のみとなる。理由は前述の通りスーパーカーブームと松本ブームだ。77年後半から始まった「車モノアニメ」は4本。『グランプリの鷹』以外はいずれも短命に終わったが影響は無視できない。加えて、78年に開始した「松本アニメ」は『ハーロック』『ヤマト2』『スタージンガー』『999』と4本もある。男子玩具史上におけるロボットの地位をスーパーカーや宇宙戦艦が奪ったのは容易に想像できる。別にメカの魅力はロボットでなくとも描けるという事だろう。
 また、3ダイロボットアニメがいずれも「変形メカ」である事にも注目したい。3段変形などの新機軸は試みられているものの、前2年間に試された数々のアイディアに比べると、既に行き詰まりが見えるというのは厳しすぎる評価だろうか。
 だが、敢えて極言すれば「スーパーロボットものの黄金期」というのは76~77年のたった2年間、より正確に言えば1年半だけだとも言えるのだ!
 また、この時期の特徴としてリバイバルブームが挙げられる。『ヤマト』自体もそうだが『新エースをねらえ!』『新巨人の星』『ガッチャマンII』など、過去のヒット作の続編が相次いだのだ。『ガッチャマンII』に顕著だが、前作よりもやや上の年齢、子供というよりは「アニメファン」を見越した作りになっている。
 これは推測でしかないが、ヤマトブームや『スターウォーズ』の公開などという状況下で、「ロボットもの」が「子供っぽい」と避けられだしたのかも知れない。

●1979年
 前年に続き、新番組は『ガンダム』『ダルタニアス』『ゴーディアン』の3本のみ。スーパーカーブームは既に去り、松本人気もピークを過ぎたが『サイボーグ009』や『ブルーノア』『タンサー5』など、非ロボット系SF・メカアニメの模索が続く。
 こうして考えてみると『ガンダム』における「兵器としてのロボット」とは「スーパーロボットに対するアンチテーゼ」として生まれたのではなく、「ロボットもの」の行き詰まりの中で「多種多様な兵装を取り替える」というセールスポイントがもたらした必然なのかも知れない。この冬の時代に生き残った『ダルタニアス』も『ゴーディアン』も、「動物型メカとの合体」や「大中小の入れ子構造」など、これまでにない魅力をアピールしたものなのだし。
『ザ・ウルトラマン』が始まったり、『アルプスの少女ハイジ』が劇場公開されたりと、リバイバル作品はまだ元気。『999』や『カリオストロの城』などもあり、アニメブームとしては活況なのだが、当時はアニメファンにとってもロボットアニメはむしろ「日陰の存在」だったのではないか。

●1980年
 リバイバルブームの流れに乗った『鉄人28号』(いわゆる「太陽の使者」)も含め、新たに始まった番組は5本。参考までにこの年『鉄腕アトム』もリメイクされている
『イデオン』『トライダー』の他、宇宙移民ネタを導入した『ゴッドシグマ』や、メカ戦よりもドラマ性に重きを置いた『バルディオス』など、いわゆる「スーパーロボット」であっても多分に「アニメファン」を意識し、ひねった作品が当たり前になっていく。

●1981年
『ゴッドマーズ』『ゴールドライタン』『ゴライオン』『ゴーショーグン』と、やたらと「ゴ」の字が多い年。これに『ダイオージャ』『ブライガー』『ダグラム』を加えた7本がこの年にスタートしたロボットアニメ。数で言えば77年に匹敵する。『ヤットデタマン』まで含めればそれ以上だ。
 松本アニメブームも下火となり(ただし、この年『1000年女王』、翌年『無限軌道SSX』がある)、それに呼応するかのようにロボットアニメの数が増え始めた。ロボットを隠れ蓑にして年長のアニメファンを意識した作品やいわゆるリアルロボットものなど、この後80年代を席巻する駒が出そろった年である。「ロボットアニメの黄金時代」というものがあったとしたら、70年代ではなく、むしろここから始まる3年半なのではないか?

●1982年
『マクロス』が始まる。その他『レインボーマン』『バクシンガー』『ザブングル』『ダイラガー』『アクロバンチ』の計6本。これに『イッパツマン』を加えてもいいだろう。
『無限軌道SSX』や『スペースコブラ』『テクノボイジャー』など非ロボットのメカ・SFアニメもまだ模索されているが、再び主流はロボットものに移りつつある。

●1983年
 81年からの流れが爆発する年である。この年にスタートしたロボットアニメは何と11本! 以下に列挙すると『オーガス』『ボトムズ』『ダンバイン』『モスピーダ』『ドルバック』『バイファム』『スラングル』『サスライガー』『ゴーバリアン』『アルベガス』『プラレス3四郎』。
 このリストを見てまず浮かぶのが『マクロス』の影響だ。多数のプラモメーカーがスポンサーとして参戦し、合体メカが減少した一方で変形メカは増加傾向にある。
 また『アルベガス』は当時「リアルロボットものに対して、原典回帰したストレートな面白さを狙う」という触れ込みだった。それを考えれば、この11本のほとんど全てが「リアルロボブーム」、そして「ロボットプラモ」ブームの影響下にあるとも言える。俗に言う「スーパーロボット全盛期」よりも「リアルロボブーム」の方が業界に与えた影響は大だったのではないだろうか。タミヤは別にして、バンダイ・タカラ・イマイ・アリイ・アオシマ・グンゼ・学研など主立った模型メーカーがこぞって名乗りを上げているのである。
 ただし、そのプラモバブルの陰で『ザンボット』以降『ダンバイン』までを提供してきた玩具メーカーのクローバーが倒産する。これは、翌年にいきなり訪れる黄昏の前兆だったのだ。

●1984年
 数だけで言えば9本が開始している。前年ほどではないが好調に見えるだろう。だが、それでも84年は落日の年、沈み行く太陽の鮮やかさの年なのだ。
『ガルビオン』は製作会社の倒産により打ち切り。同じスポンサーを頂く『サザンクロス』も23話という短命で終わり「超時空シリーズ」は終焉を迎える。『マジンガーZ』以来毎年続いてきた東映動画製作のロボットアニメも『レザリオン』を最後に中断する事になった。『ダグラム』以降積極的にスポンサードしてきたタカラもこの年の『ゴーグ』と『ガリアン』の2作品以降この路線から手を引く事になる。『ガラット』『ゴッドマジンガー』も徒花に終わり、西部劇やファンタジーなど常に新たな方向性を模索していた富野監督もこの年の『エルガイム』の後、『ガンダム』に回帰してしまう。
 84年に始まった作品で「新たなもの」として翌年に繋がったのは「スタジオぴえろのロボットもの」としての『ビスマルク』だけ。
 前年のクローバーに続いてタカトクトイスも倒産。同社が『マクロス』のスポンサーだった事を考えると、感慨深いものがある。
 81年の『Dr.スランプ』『うる星やつら』あたりを源流とする「人気漫画のアニメ化」の流れが83~4年の『キン肉マン』『北斗の拳』『ウイングマン』などでロボットアニメの市場を浸食しつつあった。

●1985年
 新番組は5本と半減する。『飛影』『レイズナー』『ダンクーガ』、そして『Zガンダム』と『トランスフォーマー』だ。『Z』と『TF』はこの後80年代後半を象徴する事になる。それまでの試行錯誤の末にたどり着いた「保守」としての『ガンダム』と、今後数年間に渡って新たな「本流」となる『TF』、だ。
 前半と後半で作品カラーを大きく変えた『レイズナー』、ガジェット・ギミックはスーパーロボット的だが、軍隊描写に力を入れた『ダンクーガ』、超常的な設定でありながら敵のロボットは量産型の『飛影』など、「スーパーロボット」と「リアルロボット」、双方の持ち味を取り入れようとしている作品が多い。前年の『レザリオン』にも見られた傾向だが、これはどちらの方法論も行き詰まってしまったからなのかも知れない。
 また、この頃からOVAが多数リリースされるようになり「マニアックなロボットもの」も「原典回帰を企図したスーパーロボット」もむしろそちらで、限定された一部ファン向けに作られるようになる。『マジンガーZ』から約10年で、ロボットアニメというのは既に袋小路に入り込み、閉塞してしまったのではないか。

●1986~7年
 86年は『ガンダムZZ』『TF2010』『マシンロボ』の3本のみ、翌年も『ドラグナー』『TFヘッドマスター』『バトルハッカーズ』と、ごく少数の固定枠だけで細々とロボットアニメは継承されていく。87年の『ジリオン』や『ビックリマン』に、トライチャージャーやヘラクライストが出てくるとは言え、ロボットものに数えるのは無理があるだろう。
 その一方で『めぞん一刻』『タッチ』『奇面組』などのマンガ原作の勢力は未だ強く、アニメブームそのものは活況を呈している。『宇宙船サジタリウス』『ワンダービートS』など、玩具メーカー以外の会社が提供として加わってきたのもブームの顕れと言える。そんな中で『ドラゴンボール』の肉弾アクション、『聖闘士星矢』の鎧ヒーローの人気は着実にロボットの地位を奪っていった。また、『鬼太郎』『オバQ』『赤影』『仮面ライダーBlack』など、ちょっとしたリバイバルブームが起きる。状況は奇妙に78~79年に似ているようにも思える。
 83年頃の「リアルロボットバブル」を別にすると、70年代末といいこの時期といい、「アニメブームになるとロボットアニメはむしろ下火になる」傾向があるのかも知れない。

●1988年
『TF超神マスターフォース』と『ワタル』の2本のみ。何と、バンダイがロボットアニメから完全に撤退するという信じられない事態が起きる。実は劇場版の『逆襲のシャア』やビデオの『パトレイバー』『トップをねらえ!』『ゼオライマー』などに流れが移っているのだが、プラモ展開した『逆シャア』『パトレイバー』はともかく、バンダイ製のアニメロボット玩具は姿を消す。
 ロボットに代わってブラウン管を独占したのは『星矢』『サムライトルーパー』『ボーグマン』などの鎧ヒーローとマンガ原作もの。スーパーカーブームの時と同様、「ロボットアニメ」の魅力と思われているものがロボット固有のものではなく、他のガジェットでも代替可能だという事か。

●1989~90年
『TFビクトリー』『グランゾート』に加えて『獣神ライガー』と『パトレイバー』が参入するが、90年にはまた『TF』の流れを汲み『ライガー』の放送枠を継承した『エクスカイザー』と、『ワタル2』のみとなり、メディアミックスの一環としてTV化された『パトレイバー』は新たな流れを生まなかった。
 この時期、むしろ大きな潮流としてはSDガンダムを始祖とし、『ワタル』のヒットを踏まえたSDヒーローの爆発的ブームだろう。ロボットアニメ的なものとしては『ラムネ&40』『RPG伝説ヘポイ』があり、その他にも鎧ヒーローの系譜に連なる『桃太郎伝説』『てやんでぇ』、その他『聖戦士ロビンJr』『ムサシロード』がある。前述の『ワタル2』も含めれば90年一年で7本という盛況だ。この時期『ドラゴンクエスト』や『ピグマリオ』のアニメ化もあり、ファミコンゲーム、ファンタジーRPGブームの影響はアニメにも顕著だ。『パトレイバー』のみ例外的だが、ロボットアニメの中にも「テクノロジー・科学志向」は薄れ、意思をもったロボットや「伝説の勇者に与えられる武器」としてのロボットが目立つようになっている。
(単なる思いつきだが、2頭身ヒーローブームの背後にはSDガンダムのヒットのみではなく、ファミコンゲーム画面上で簡略化されて表現されるキャラクターの影響もあるのではないか)

●1991年
 SDヒーローの増殖は僅か一年で終わりを告げる。元祖である『ワタル』の枠が『サイバーフォーミュラ』になったのがその象徴と言えるだろう。
 ちょうどスーパーカーブーム終焉と同じように、SDや鎧ヒーローの凋落を補うかのように再びロボットアニメに陽が当たり始める。「勇者シリーズ」第2作『ファイバード』に加えて『ライジンオー』『ゲッターロボ號』が開始したのだ。しかし、前述の『サイバーF』や『セイバーキッズ』、遅れてきた鎧ヒーロー『メタルジャック』などが存在し、ロボットアニメも往時のような盛り上がりを見せていない。『ファイバード』『ライジンオー』『ゲッター號』の三作品がそれぞれタカラ・トミー・バンダイ系列のユタカのスポンサードを受けているが、70年代のブームに参入した玩具メーカーの多くは既に倒産し、80年代のバブルを支えた模型メーカーの大半も動かない。TVアニメというハイリスクなものに手を出せるほど、業界全体に余裕がないという事なのだろう。
 そんな中で『ガンダム』が劇場用で『F91』、OVAで『0083』と固定ファンを睨みつつ継続していく。

●1992年
 勇者・エルドランは『ダ・ガーン』『ガンバルガー』で継続。『ゲッター號』は終了するが、その後を埋めるかのようにやはりリバイバル路線の『鉄人28号FX』がスタートする(ただし、放送枠・製作会社・スポンサーいずれの面から見ても『ゲッター號』とは無関係。単に数の帳尻が合っているだけ)。
 また、これもリバイバルというにはやや奇妙だが『テッカマンブレード』が始まる。ロボットアニメ的な商品を、ロボットという設定以外でどうにかできないかという模索の意図が感じられる。
 一方、OVAでも『ジャイアントロボ』や『マクロスII』などが登場。OVA市場も徐々に「続編」「リメイクモノ」などの安全パイ狙いが目立つようになっていったように思うのは私だけか?

●1993年
 勇者は『マイトガイン』、エルドランはこれがシリーズ最終作となる『ゴウザウラー』。そして、ここ数年OVAや映画で繋いできた『ガンダム』が『Vガンダム』という形でTVに復帰。周辺作品としては『アイアンリーガー』も挙げられる。
 85年頃同様『ガンダム』と『TF(の流れを汲む勇者シリーズ)』という2大定番シリーズが肩を並べる体勢という訳だ。この後、この2大定番に加えて、シリーズ化しない企画が散発するという状況が数年間続いていく。

●1994年
『ジェイデッカー』『Gガンダム』と、2大定番枠はそれぞれ新たな方向を模索しつつも継続。『レッドバロン』『マクロス7』などのリメイクものに加えて、SDヒーローが不意に復活した『リューナイト』や、変なメディアミックス『ヤマトタケル』など、突発的に作品数が増加傾向を見せる。92年の『セーラームーン』から始まった美少女ヒーローブームの中で『レイアース』がロボットものの要素を取り入れていた。

●1995~7年
 2大定番も96年に『ガンダム』が『ガンダムX』で、97年に勇者が『ガオガイガー』を最後に休止する事になる。実質的に「定番ロボットアニメ」の枠が消滅したとも言える。そんな中で『エヴァンゲリオン』ブームが起き、『ナデシコ』のようにロボットアニメ自体をメタに扱ったものも登場。また『ラムネ&40炎』『超ワタル』など80年代末や90年代の作品のリメイクが試みられるなど、いわゆる「コンテンツ不足」が目立ちだす一方、深夜アニメが始まってソフトウェアの需要は拡大していく(98年には『バイファム13』なんてのもあった)。
 なお、この3年間の番組開始本数は以下の通り。
・95年=3本『ゴルドラン』『ガンダムW』『エヴァ』
・96年=5本『ダグオン』『ガンダムX』『エスカフローネ』『ラムネ&40炎』『ナデシコ』
・97年=5本『ガオガイガー』『ヒカリアン』『超ワタル』『ビーストウォーズ』『エーアガイツ』

●総括(?)
 こうして資料を見ながらまとめてみると、漠然と考えていた印象を裏切られた部分がいくつかある。例えば、太字で強調したように「スーパーロボット」のブームなんてものはごく短期間の爆発的増殖であり、「歴史」や「伝統」なんて形成される暇もなく行き詰まっていたという事。いわゆる「リアルロボブーム」時の方が作品数は多かった事、「ロボットアニメならではの魅力」と思われているものの大半が他の素材(宇宙戦艦・スーパーカー・聖衣系プロテクター等)でも表現可能らしいという事などだ。
 あるいは、人によっては「ヤマトはロボットアニメブームのさなかに非ロボットものだったから本放送当時ヒットしなかった」「ガンダムは全盛期にあったスーパーロボットに対するアンチテーゼとして生まれた」というような勘違いをしているかも知れない。
 普段何気なく受け入れている「正統派熱血ロボットアニメ」を中心とした、いわば「熱血史観」というのは事実に基づかない、後付の印象で形成された錯覚の産物なのではないだろうか……と思ってしまった。

※主な参考文献
『B-club』100号(バンダイ)
『マジンガーZ解体新書 鉄の城』(講談社)
『スーパーロボット画報』(竹書房)
『アニメ新世紀王道秘伝書』(徳間書店)

(本項は2001年1月に旧サイトにアップした記事をそのまま再掲したものです)

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