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2006.05.08

動物映画のハシゴ

原稿にひと区切りついたので、知人と連れ立って映画の会。お題は『小さき勇者たち ~ガメラ~』と『トム・ヤム・クン』。
両方「ナマの実物動物が登場し、主人公は自分が育てた大切な動物のために危険の中に飛びこんでいく」というお話なのですね。そこまで考えてこの組み合わせにしたわけじゃないんですが。

前者はシナリオの整合性(特に子供たちの行動、クライマックスでのヒロインの影の薄さなど)に難点が散見するものの、悪くない映画でした。
近年の怪獣映画って「人間の味方、昭和後期ゴジラ」への反動で、とにかく怪獣を「人間には理解不能・人間の事など気にしない存在」にしたがるのですね。アプローチは「破壊神」「生態系の守護者」「リアルな生物」等と異なれど。
その結果、独自の面白さを持った映画が生まれたのは事実ですが、一方で「怪獣が暴れている事、戦う事」と「人間サイドのドラマ」が乖離しがちでした。
ところが今回の『小さき勇者たち』は真正面から怪獣と少年の間に個人的絆を作ってしまったのですよ。このアプローチは一周回って新鮮でした。また、怪獣よりも建物が大きい状況での画面作りや殺陣も見ごたえがありましたね。
敵怪獣のジーダスが華に欠けますが、こいつが「ただの巨大生物」から半歩しかはみ出していないからこそ、大ラスでガメラが「飛ぶ」「火を吐く」のがヒーローの特殊能力として映えます。
ただ、いちばんひっかかったのは少年がガメラを育てるのに、餌の描写がまるっきり無かった事ですか。漁師町で食堂の息子なんですから、チャンスはいろいろあるでしょうに。ワンカットでいいからコレを入れてくれれば、ガメラの生き物っぽさ、少年との絆がぐっと強まったはず。特にジーダスの方がちゃんと人間を食ってるだけに残念です。

『トム・ヤム・クン』は、物語としてのまとまり、膨らみは『マッハ!!!!!!』の方が上です。特にヒロインの魅力が乏しい上に、ストーリー本筋にほとんど絡まないのはマイナスポイント。アクションも、いろいろ目先は変えているものの中盤やや飽きがきます。
しかし、それでも終盤のアクションはいろんな意味で一見の価値アリというあたりでしょうか。最強・象骨拳とか(笑
個人的にいちばんインパクトがあったのは、クライマックスの序盤、主人公が敵地に乗りこんだ後ですかね。ここでの主人公の戦い方が「相手の攻撃を受ける→取った手足の関節を極める→そのまま殴り飛ばす/投げる→折る」という非情にスパルタンなものなのですよ。で、敵の雑魚があたかも『仮面ライダーカブト』のサナギワームのごとくどこからともなく無尽蔵に湧いて出るのです。
結果「骨を折られて動けないが気絶もしていない敵の雑魚が、床一面に倒れて呻いている」という、何とも居心地悪いというかシュールな絵が……。

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