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2005.11.18

惑星大怪獣ネガドン

 最終日に、池袋で観てきました(今「わくせいだいかいじゅう」って入力したら「惑星代価移住」って変換されました。有料惑星間お引越し?)

 実写を一切使わないフルCGで、内容は昭和の怪獣特撮映画のオマージュ。冒頭「昭和100年」「人口100億人」という大雑把さが実にいい感じです。いかにもマットアート風の明るい宇宙空間とか、立体を吊るしているような天体なんかもいいですが、戦闘機のシーンなどは「自衛隊の記録映像の流用」っぽい部分と、ミニチュア特撮っぽい部分で質感が変えてあるという手の込みようです。
 ただ、この作品が秀逸なのは、古い怪獣映画の再現や模倣ではなく、いわばパスティーシュとして再構築されている事。怪獣のデザインも古臭い着ぐるみタイプではなく、吊り操演風だけれど、実際には操演が難しい形状(しかも、場面は吊りには不向きな雨中!)。
 対するロボットも「古い」デザインではなく、「今の目から見ると古めかしく感じられる」デザインであり、なおかついい意味でアニメ的ギミックが盛りこまれ、一風変わってはいるものの「かっこいい」と断言できる独自性のあるものです。
 DVDも発売されますが、やはりあの映像の魅力は映画館の暗闇の中、大スクリーンで味わってこそだと思いましたね。

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2005.11.11

800発の銃弾

 講義の帰りに、渋谷で「マカロニ・ウェスタン 800発の銃弾」という映画を観て来ました。そう、正式タイトルは「マカロニ・ウェスタン」まで含むのです。
 21世紀の今になってマカロニ・ウェスタンの新作が、しかも現代劇として現れるなんて誰が予想したでしょうか?
 かつては西部劇の撮影所として栄華を極めた(といっても大した事ない)、スペインはアルメリア地方の「テキサス・ハリウッド」。だが、今はすっかり寂れた貧乏観光地として、マカロニ・ウェスタンに出演していたスタントマンたちがぽつりぽつり訪れる観光客相手のショーで糊口を凌いでいた。ある日、座長のフリアンの元に死んだ息子の忘れ形見カルロスが尋ねてきて……という筋立てから、クライマックスは「テキサス・ハリウッド」の存続をかけて警官隊との一大ガンファイト。
 モチーフも秀逸ですが、この「自分たちが切り拓いた町を外敵から守るために、砦にこもって戦う」というシチュエーションがちゃんと西部劇なのですよ。
 ただ「フィクションによって人生を形作ってきた人間が、己のアイデンティティをかけて現実の中で戦う」という話でありながら「サボテン・ブラザース」や「ギャラクシー・クエスト」のような明るいハッピーエンドにならないのは、この物語を覆っているのは「個人の不遇」ではなく「社会の構造的疲弊」だからなのですよね。
 フリアンたちはもうやり直しがきく年齢じゃないし、過去の栄光さえ虚飾まみれだし、国は不況だし、田舎は過疎だし……。裕福に育っているカルロスが最初、モラル欠落した悪ガキで「イスラムテロリストごっこ」で遊んでいるあたり、家庭の崩壊とそれに伴うモラルの崩壊、子供たちに提示する指針の欠如という病根の表れなのですよね。
 中盤のどんちゃん騒ぎ~後半のガンアクションの爽快さというのは、何と言うか「破滅に向かって“駆け上る”」かのような爽快感なのです。にも関わらず、最後の最後にフリアンが残した「真実」がカルロスに伝わり、恐らくは彼を成長させたであろうのが救いですね。
 一見バカで無茶でありながら、実に味わい深い映画でした。

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2005.11.01

SAW2&ZガンダムⅡ

 映画サービスデーという事で2本ハシゴしてきました。某社用の企画書も何とか間に合ったことですし(しかし、別な仕事が残ってたりするのですが)

「SAW2」は……うーん、ひとことで言うと「地獄のピタゴラスイッチ」?
 登場人物が多く、一定の空間の中をある程度自由に動き回れるので、あまりタイトな印象はありません。しかもその登場人物たちがほぼ全員感情移入はもちろん興味を持つのも難しい連中で、そいつらが思慮の足りなさからどんどん自滅していくだけなんですよね。
 まあ、それでもサスペンスフルな状況を途切れさせないだけで1時間40分は持たせられるのが映画の強いところでしょうね。

「Zガンダム」も、やや苦しい出来。予想されていた事ですが、元々のテレビシリーズでも今回のパートは個人のドラマを濃く描かれたカミーユと大状況を俯瞰するクワトロが別行動だし、アムロも動くしという事で、もっとも多元中継になっている部分。それを映画にまとめると、どうしても細切れのダイジェストという印象は拭えません。特にクワトロの移動が全くと言っていいほどフォローされないのは辛いですね。
 ただ、富野監督ならではの「日常の仕草の中に潜むエロティシズム」の執拗な描写が堪能できたのは収穫でしょうか。

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